バスケットボールはスピーディーに試合が展開され、得点がよく入るスポーツです。
ミニバスの試合でも得点が入る度に会場は盛り上がります。
バスケット経験のある保護者であれば、我が子の成長を見守りながらの試合観戦を楽しみにしている方は多いでしょう。
しかし、バスケット経験のない保護者の方からはよくこんな声を聞きます。
「ルールがわからなくて、いつ盛り上がるべきなのかわからない・・・」
「自分だけ変なタイミングで拍手しそうで怖い・・・」
「展開が早すぎて、何が起こっているのわからない・・・」
バスケットは他の競技に比べても複雑で細かい反則がたくさんあるため気持ちはよくわかります。
子供の成長は見ていて楽しいけど、試合が楽しめない。
そんな保護者の方に向けて、観戦を楽しむこつをまとめました。
ポイントは笛が鳴った時に審判の動きをみることで割と簡単に状況を把握する事が出来ます。
・反則の種類(バイオレーションとファール)
・理解すると約にたつ審判の動き
試合が止まるのはバイオレーションとファールの時
以下から簡単なルールを解説していきますが
細かい事を覚える自信のない方は以下のボタンから記事の下部に飛んでください。
試合観戦を楽しむための最低限の知識をすぐに確認できます。
試合が止まるタイミングは主に2種類あります。
・バイオレーション
・ファール
の2種類です。
バイオレーションの種類

公共財団法人日本バスケットボール協会.ひとめでわかる ミニバスケットボールのルールより引用
トラベリング
審判のジェスチャー:両拳を体の前で回転させる
ボールを持った選手はドリブルをしなくても2歩まで足を動かす事が可能です。
ボールを受け取って着地した時点で1歩と数えます。
3歩目のステップを踏んでしまうと適用されます。
ダブルドリブル
審判のジェスチャー:両手でドリブルの真似をする
手のひらを上に向けてから下に向ける動きを繰り返す
ドルブルをすると自由に動く事が可能になりますが、一度ドリブルをやめて両手で保持すると、再びドリブルする事は出来ません。
また、ドリブルをついている最中にこねるようにドリブルをしてもダブルドリブルとなります。
具体的にはドリブルをしている手の親指が天井を超えて体より後に行くとダメです。
3秒ルール
審判のジェスチャー:3本指をペイトンエリアに向かって指す
オフェンス側はボールを持っている、いないに関わらず、ペイントエリア(下図の赤く塗られたエリア)に3秒以上いると適用されるバイオレーションです。

5秒ルール
審判のジェスチャー:腕を挙げて手を開く
相手にシュートを決められた後、バイオレーション、ファール後はスローインからスタートします。
審判からボールを受け取った後は、5秒以内にスローインしなければ5秒ルールのバイオレーションが適用され、相手ボールとなります。
24秒ルール
審判のジェスチャー:指で肩に触れる
自チームがボールを保持した瞬間からシュートは24秒以内に行わなければなりません。
24秒以内にシュートが出来ないと適用されるルールです。(シュートしてリングに当てる必要があります。)
キックボール
審判のジェスチャー:指でつま先を指す
故意にボールを蹴る事で適用されます。ルーズボール(どちらのボールが判断しづらい状況)の場面などで偶然足に当たった場合などは適用外となります。
ヘルドボール(ジャンプボール・シチュエーション)
審判のジェスチャー:肘を伸ばし、両手の親指を立てる
2人以上のプレーヤーがボールを取り合い、どちらも取れない状態が数秒続いた状況の時に適用されるバイオレーションです。
どちらのボールになるかは、交互に権利が与えられます。
ファールの種類

公共財団法人日本バスケットボール協会.ひとめでわかる ミニバスケットボールのルールより引用
イリーガル・オブ・ユース・ハンズ
審判のジェスチャー:手首を叩く
手を使って相手を叩く、押さえるなどにより発生するファールです。
ブロッキング
審判のジェスチャー:両手を腰に当てる
相手オフェンスが進むもうとしている方向を妨げるために体をぶつける事で発生するファールです。
※相手が進もうとしている方向の真正面に立ってぶつかってもブロッキングにはなりません。
ホールディング
審判のジェスチャー:手首を握る
主に相手オフェンスの後方や側方から相手を抱えるように腕を絡める事で相手の動きを妨害すると適用されます。
プッシング
審判のジェスチャー:両手で押す真似をする
手や体を使って相手を押した時に適用されます。
シリンダー
審判のジェスチャー:両手を上から下に下ろす
2021年より施行された比較的新しいファールの種類です。
理解するのはやや複雑なため、本記事での詳しい説明は割愛します。
詳しく理解したい方は以下のリンクより確認してみて下さい。
↓↓
BASKETBALL MANUAL 【『シリンダー』とは(2024年ルール対応版)】~バスケの超難解なルール~
テクニカルファール
審判のジェスチャー:両手を使ってTの形を示す
上述したようなファールとは違い、スポーツマンらしくない行動や言動に対して適用されます。
例) 審判の判定に文句を言う。相手を挑発する行動をとる。ボールを床に投げつける。
アンスポーツマンライクファール
審判のジェスチャー:挙げた手首を握る
通常のファールよりも激しい接触を伴ったり、相手の確実な得点機会を故意にファールする事で阻止した際に適用されるファールです。
詳しいルールを覚えられなければ審判を見れば大丈夫
上述したルールは細かいルールが多く、覚えていても初心者の方にとっては、
「今は何が起きたの?・・・どっちが悪かったの?」
となりがちです。
そんな方にはもっと簡単に試合観戦を楽しむ方法があります。
ポイントは笛がなったら「審判の動きを見る」ことです。
バイオレーション、又はファールが起きると審判は笛を鳴らし試合を止めます。
そして、笛を鳴らすと同時に必ず片手を上に挙げます。

この時に注目してほしいのは手の形。
①写真左の女の子のように「パー」をして挙げるのか?
②写真右の男の子のように「グー」をして挙げるのか?
審判の手が「パー」の場合は「バイオレーション」
①審判の手が「パー」の形で挙がっている場合はその後に宣告されるのは「バイオレーション」です。
バイオレーションは以下で紹介する例外を除き、ほとんどの場合は「オフェンス側」の反則です。
「パーで手が挙がれば攻撃権が変わる」と思っておけば、応援しているチームに良い判定なのか?悪い判定なのか?を判断しやすくなります。
審判の手が「グー」の場合は「ファール」
②審判の手が「グー」の形で挙がっている場合はその後に宣告されるのは「ファール」です。
ファールは以下で紹介する例外を除き、ほとんどの場合は「ディフェンス側」の反則です。
「グーで手が挙がれば攻撃権は変わらない」と思っておけば、わかりやすいです。
バイオレーション、ファールの例外
・バイオレーション=オフェンス側の反則
・ファール=ディフェンス側の反則
と覚えておいて概ね問題はありませんが、それぞれ1つだけ例外があります。
バイオレーションの1つである「キックボール」だけはディフェンス側にも発生しうる反則です。
特にキックボールはディフェンス側に発生しやすいバイオレーションです。
故意にボールを蹴ると確実に適用されますが、故意じゃなかったとしてもディフェンスが動いたことによって当たった場合はキックボールの適用になります。
※止まっているディフェンスの足に当たった場合は適用外です。
ファールはほとんどの場合ディフェンス側に発生しますが、「チャージング」というファールはオフェンス側にも発生します。
どうなるとオフェンスチャーチんグなのか?を判別できるようになるのは非常に難しいため、
審判がグーで手を挙げる→拳をオフェンスしている側の反対サイドに向かって拳を出す。
動きが見られたらオフェンスチャーチングだと覚えて下さい。
オフェンスチャーチングはもっと簡単に判断する方法があります。
筆者の経験上、オフェンスチャーチングをもらうように守るプレーは周りが非常に盛り上がります。
他のバスケ経験のある保護者、コーチから
「チャーチングだ!!!」「オフェンスファールだ!!」と声が上がったり、ファールを宣告された後は賞賛の声が送られ、盛り上がるため、雰囲気で判断する事も難しくありません。
まとめ
バスケットのルールは複雑なものが多く、理解するのは大変です。
理解するべき事は
・バイオレーション
・ファール
の細かいルールを理解すると試合観戦を楽しむ事が出来ます。
また、細かいルールを覚えるのが難しければ笛が鳴った時の審判の動きを見る。
・「パー」で手を挙げているとバイオレーションとなり攻撃権が変わる。
・「グー」で手を挙げているとファールとなり攻撃権はそのまま。
本記事を読む事で、試合観戦に慣れていない保護者の方々のハードルが下がり、楽しんでお子さんの成長を見守れるきっかけになる事を願っています。
また、試合観戦だけでなく、試合前の準備や試合後の注意点などに不安をお持ちの方に向けた記事も作成しております。
気になる方はこちらもチェックしてみて下さい。
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