ミニバス少年団で子供がいじめに遭ったら?保護者はどう対応する?

日本において小学生がバスケットを始める環境として、少年団を選択する事が多くあります。

ミニバス少年団は学校のような環境とは異なります。

・基本的に行う活動はバスケットのみ

・コーチが担任の先生のように常に子供達の様子を見守れる訳ではない

・保護者が活動の場面を気軽に見る事ができる

集団での活動である以上、大なり小なりどこの団も揉め事が起こります。

中でも深刻なケースが団員同士の「いじめ」の問題ではないでしょうか?

もし、お子さんがいじめの対象になったら保護者はどのように対応すべきでしょうか?

もちろんこの問題に正解はありません。

正解がないからこそ、色々な事を考えたり、調べたりしてこの記事に辿り着いたのではないでしょうか?

子供の問題は自分の問題以上に対応が難しく、心労も大きいものとお察し致します。

私は普段ミニバスコーチとして活動し、様々な問題と向き合ってきました。

この記事は筆者の経験をもとに「いじめ」の問題に対す対処法の優先順位を考えてみました。

いじめ問題の対応優先順位

1.子供の話をとことん聞く

2.コーチに相談

3.父母代表に相談

4.当事者の親に現状を報告

目次

子供の話をとことん聞く

ますは事実確認

子供の話をよく聞かないと以下のような失敗をします。

私が経験した実例をご紹介します。

※○○→相手側  △△→自分側

話を聞かずに失敗した実例1

「○○に靴紐を切られて、今日は練習が出来なかった。」

→これを聞いた母親は激怒。

息子の練習を阻害した上に、道具を壊された怒りを、息子に止められながらもコーチに直接電話。

するとコーチからは以下のような返答。

△△の靴紐が解けている事に○○が気づいた。○○は歳上であるため、親切心で結んであげようとして引っ張ったところ靴紐が切れてしまった。

○○は何度も謝罪をした。

△△もわざとじゃない事を理解しており両者は和解していた。

コーチも両者の保護者に説明予定だった。

話を聞かずに失敗した実例2

「○○に下手くそって何回も言われた。」

→家でも一生懸命自主練をする我が子△△をけなされた事に激怒。

その後、コーチに電話する事に。

電話をされたコーチもそのようなトラブルがあった事は聞いておらず事実確認。

確認の結果、状況としては練習前にふざけてNBA選手のプレーをまねしていたとのこと。

○○は△△のまねを下手だと言ったが、バスケットの技術をけなすような事は言っていないとのこと。

それを聞いた母親は「え?そこ?それだけ?」と驚く。

実例1は、いわゆる「はやとちり」。

すでにコーチが介入する事で和解が済んでおり、今後同じような事が起きる可能性は低いケース。

保護者により蒸し返す必要はないケースだと言えます。

実例2は、「子供のけんか」で済んでいる範囲の可能性があります。

もちろん小さな事態が次第にエスカレートする事もあるため、気にかける必要はあります。

しかし、「子供のけんか」は子供同士で解決するように促す方が得策かもしれません。

この記事を読んでいる方はすでにこの段階を超えている方も多くいると思います。

子供に安心感を与える

一番大切な事は、「親は絶対にあなたの味方である。」というメッセージを伝える事です。

大きく分けると今後の選択肢は2つに分かれます。

・問題に立ち向かう

・問題から遠ざかる

立ち向かうためには勇気が必要です。

絶対的に自分を信頼してくれる土台がしっかりしていないと乗り越えられません。

その役目はやはり親が担う事が多いはずです。

解決が難しいと判断した場合は、チームを離れる事もあります。

こうなった場合は大きな挫折や自己肯定感の低下を伴います。

どんな選択になろうとあなたには私がついている!

と安心感を与えてあげる事が前向きに立ち直る力になります。

問題が一時的な事の場合は背中を押してあげる

いじめは深刻な問題で、全てに立ち向かう必要があるものと私は思っていません。

しかし、以下のような一時的な問題が原因になっているいじめには立ち向かう事もできるかもしれません。

・練習メニューやチームのルールを覚えていない事で発生するいじめ

・入ったばかりで技術が未熟な事で起こるいじめ

・家族の事情により練習を休む、試合に参加できない

入団して間もない頃は、覚える事がたくさんあります。

練習メニューなどをスムーズにこなさせない事もあるでしょう。

それにイライラする子はどうしてもいます。

また、入団してすぐに周りと同じレベルでバスケットを出来る子は稀です。

入ってすぐに上手くプレーが出来ない事がトラブルの原因になる事もあります。

しかし、これらの問題は慣れや本人の頑張りによりいずれ解決されます。

一時的である事を伝えて、本人の頑張りにより解決する事を目指しても良いかもしれません。

少年団活動は送り迎えや保護者の手伝いなどで成り立っています。

そのため、家庭の事情で練習・試合の送り迎えが出来ない事もあります。

特に、小さなお子さんが下にいるご家庭はこのような事は絶対に起こります。

本格的に試合に参加する学年になった頃には、下の子も少し手が離せるようになっているかもしれません。

本人にも家庭の状況を理解してもらうように丁寧に説明する事で理解してもらえると私は思います。

今後も続く問題の場合、コーチへの相談を検討する

以下に当てはまるような問題の場合は長く続く場合があります。

・技術・体格が優れている事による妬み

・容姿に対する言葉の暴力

・運動神経に自信がなく、上達がゆっくり

・周りに比べ理解力にやや難がある

・いじめっこ気質な子の存在

上記に当てはまるようなケースは時間や本人の頑張りだけでどうにか出来る問題ではありません。

次のコーチへ相談する段階に進む事をおすすめします。

コーチに相談

本人のみで解決出来ない問題はまずコーチに相談する事をお勧めします。

たまにこんな声を耳にする事があります。

「コーチの役割はバスケットを教える事だからそれ以外は保護者でなんとかしてほしい。」

「子供の問題は全部子供同士で解決させましょう。見守らないと成長しないから。」

「ボランティアでやってあげてるのにそんな仕事までやってられない。」

気持ちはわからなくはないです。

コーチの仕事はとても大変です。

しかし、小学生のコーチとして一番大切な事は、技術や知識を与える事でしょうか?素晴らしい采配で勝つ喜びを味わわせる事でしょうか?

私は、子供達が安心してスポーツ・バスケットに取り組む環境を与え、仲間と協力し成長する喜びを味わわせることだと思います。

良い人間関係を作る事をコーチが放棄するのは私は間違っていると思っています。

ぜひタイミングを図ってコーチに相談してほしいと思います。

コーチに伝える内容は以下の内容がお勧め。

①現状の問題を報告

②本人が問題をどう捉えているか

③保護者がどう感じているか

④コーチも①のような状況を把握しているか

⑤相手の子・親は普段どのような様子なのか

⑥上記を統合し、コーチはどう感じるか

上記を親身になって聞いてくれる、子供達、保護者の性格を把握している、現状についてはっきりとコーチ自身の意見や解決策を提示してくれる。

これらが出来るコーチは信頼に値するコーチだと思います。

父母代表に相談

チームによってはコーチがいない日も多く、コーチ以上に父母代表の方が練習・試合のお手伝いを行う団もあります。

このように積極的な方は細々とした問題への対応をコーチ以上に熱心に行ってくれる方もいます。

そんな場合はコーチだけでなく、父母代表さんに相談する事も選択肢になります。

伝える内容は基本的にコーチの時と同じで良いと思います。

1つ注意してほしい事があります。

父母代表さんに相談するのと同じ感覚で、仲の良い保護者に相談するのは正直お勧め出来ません。

理由は以下の通り

・いじめの問題を一緒に背負ってもらう事になる

・陰口、悪口と捉えられる場合がある

・ある事、ない事が第三者に伝わってしまう可能性がある

コーチ、父母代表などの立場にある方は基本的には中立の立場で話を聞いてくれます。

しかし、仲の良い人の意見はどうしても偏った意見になりがち。

自分もつい気が緩み不必要な相手の悪口を漏らしてしまう事もしばしば。

それが原因で新たな問題が発生するかもしれません。

いじめのような大きな問題を簡単に相談するのはお勧めできません。

当事者の親に現状を報告

コーチ、父母代表さんへの相談でも解決出来なければ必要になります。

ポイントはあくまでも「報告」にとどめる事。

「苦情」や「文句」にならないように注意して下さい。

理由は、親はいつでも我が子が一番です。

我が子が「いじめの当事者」と最初から怒鳴り込まれると、冷静さを失います。

適切な対応をしてくれる保護者であれば、報告するだけで

①現状を子供に確認

②子供に非があれば謝罪・解決策の提案

に進んでくれるはずです。

残念ながらこの報告で解決に至らなかった場合は根本的な解決は難しいかもしれません。

まとめ

「いじめ」は本当に深刻な問題ですが、当事者にとっては「子供のけんか」、「からかっているだけ」と捉えているケースが驚くほど多いです。

保護者として必要な事は

・何があっても味方である事を伝え安心させる事

・解決の手順を適切な人に相談する事

・不必要に周りを悪く言うような発言を避ける事

・上記を感情的にならず淡々と行う事

深刻な問題に悩む方の今後の対応に少しでも参考になればと思います。

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