【バスケ】女子でもワンハンドが世界基準?3Pシュートの飛距離を伸ばす理論とは?

バスケットの技術やは年々進化します。

日本の女子選手のシュートは長らく、両手で打つ「ボースハンド」でのシュートが一般的でした。

3Pシュートをはじめとした長距離シュートは特に顕著です。

しかし、近年その技術が見直されつつあり、女子でも片手で打つ「ワンハンドシュート」を行う選手が増えています。

日本人選手でも綺麗なフォームで3Pシュートを放つ選手がいます。

トヨタ自動車アンテロープスに所属する安間志織選手の3Pシュートシュートがまとめられた動画をご紹介します。

安間選手は身長162cm、体重56kg。

決して体が大きく特別筋力が強いわけではないと思います。

現代バスケットボールにおいては3Pシュートの試投数は年々増えているそうで、世界最高峰のバスケットボールリーグであるNBAでも例外ではありません。

「女子でもワンハンドシュート」が世界の主流になりつつある現代バスケット。

最新のシュート理論では、

「女子でもワンハンドで3Pシュートは可能」とされています。

この記事を読むと最新の理論を含め、ワンハンドシュートについて以下の事がわかります。

この記事を読むとわかること

・女子でもワンハンドシュートをおすすめする理由

・シュートの飛距離を出すシュート理論(ナチュラルパーフェクトシュート®︎)とは

・シュートの飛距離を出すための筋肉とトレーニング方法

目次

ワンハンドとボースハンドの違い

バスケット経験のある方はご存じかと思いますが、シュートの方法は大きく分けると2種類あり、

片手でのシュート→ワンハンド

両手でのシュート→ボースハンド

に大別されます。

ボースハンドシュートの特徴

両手で行うシュートで、写真のようにシュートの打ち終わりは左右対称になり、掌が外を向きます。

ワンハンドシュートのメリット

・小学生・初心者の方には取り組みやすい

・両手で力を伝えるため飛距離を出しやすい

などのメリットがあります。

ワンハンドシュートの特徴

片手で行うシュートで、写真のようにシュートの打ち終わりは利き手だけがリングに向かいます。

ワンハンドシュートのメリット

・打点の向上

・多彩なシュート技術習得につながる

・近距離からのシュート成功率が向上する

などのメリットがあります。

世界的な常識は女子でもワンハンド??

中学生以上の男子は、ほぼ100%の選手がワンハンドでシュートを放ちます。

一方、昔から女子はボースハンドでのシュートが一般的で3Pシュートなどロングレンジのシュートはほぼボースハンドで放つ選手がほとんでした。

しかし、近年、女子でもワンハンドでシュートを放つ事が世界的な常識になっています。

以下、他サイトからの引用です。

男子はワンハンドシュートで、女子は両手シュート。かつては、それが常識だった。

 ところが、今や両手シュートは、女子バスケの世界でもマイノリティになりつつある。海外ではほとんど見かけないし、今回のパリオリンピックの登録メンバー12人のうち、両手でシュートを打つのはわずか4人。ワンハンドでシュートを打つ選手のなかには、高校卒業後に両手シュートからワンハンドシュートへ切り替えた選手もいる。時代は変わりつつあるのだ。

週刊文春オンライン 左手は添えるだけ》登録メンバー12人のうち8人が片手に…女子バスケ選手が両手シュートからワンハンドシュートに切り替えた“納得理由”より引用

驚く事に世界レベルの女子の試合でボースハンドでシュートするのは日本だけ

しかも、12人中4人だけというのが実情です。

飛距離のでやすいボースハンドではなく、ワンハンドでシュートするのには当然理由があります。

以下で、ワンハンドシュートのメリットをより詳しく解説します。

ワンハンドシュートのメリット

打点の向上

バスケットのリングの高さは305cm。

ミニバスのリングでも260cmと身長より高い位置に設置されています。

そのためシュートを打つ際のセット位置(打点)の高さは重要です。

以下の写真はシュートのセット位置の違いを示しています。

写真左のワンハンドシュートのセット位置は頭上です。

一方、ボースハンドシュートは、顎のあたりがセット位置になります。

打点の位置は明らかにワンハンドシュートの方が高くなります。

多彩なシュート技術を習得出来る

得点をするためには必ずシュートをしなくてはいけません。

シュートには様々な技術が存在します。

・ジャンプシュート

レイアップ

フックシュート

フローターシュート

フェイダウェイシュート

黄色下線が引かれたシュートはいずれも片手で操作するシュート技術です。

片手でシュートする事に慣れておけば得点力が向上する事につながります。

※上述したようにジャンプシュートも打点が高くなるためワンハンドの方が有利です。

近距離からのシュート成功率が向上

ワンハンドシュートのメリットは上述してきたものだけではありません。

馮らの研究によると

ワンハンドシュートとボースハンドシュートのシュート成功率を分析した結果、ゴールに近い距離でのシュート成功率はワンハンドシュートの方が有意に高い事を報告しています。

詳しい研究内容を知りたい方は以下のリンクから

↓↓

馮吉爾 ・亀井誠生・岡本直輝 日本女子バスケットボールにおけるワンハンドシュート技術の検討.バスケットボール研究,6:111-118.2020

小学生女子でも習得可能か??

「ワンハンドでシュートする方が良い事はわかった。でも女子で出来るのは世界で戦うレベルの選手だけでしょ??」

こんな疑問を抱いている方がほとんどではないでしょうか?

最先端の技術を知る日本のトップシューティングコーチである今倉定男氏によると

上記の疑問に対する答えは「NO」です。

・小学4年生の女子がステップバックのシュートを打てるように!

・ボースハンドが当たり前だった中2女子が高精度ワンハンドシュートを獲得!

など、正しいシュートの打ち方を習得する事で女子選手でもワンハンドシュートを習得する事が可能であるとされています。

今倉氏は現代バスケットにフィットした新しいシュート理論である

「ナチュラルパーフェクトシュート®︎」

を提唱しています。

「ナチュラルパーフェクトシュート®︎」は商標登録されたネーミングのため、
  今倉氏に許可を得た上で、商標登録されたものである事を示す「®︎」を付加して表記しています。

「ナチュラルパーフェクトシュート®︎」とは?

「ナチュラルパーフェクトシュート®︎」が従来の理論と違う点は以下の表の通りです。

従来の理論”BEEF”とは?

BEEFは60年以上前からシュートの基本として提唱された概念です。

特に、”B”にあたる「バランス」は重要です。

真上に飛んで、真下に降りる事で体がぶれない事でシュートが安定する。

この考え方がBEEFの一番のポイントと言って良いでしょう。

しかし、BEEFが提唱された当時は3Pシュートのルールがありませんでした。

そのため、遠くに飛ばすための技術は不要でした。

つまり、BEEFは窮屈な体の使い方をしてマシーンのようにシュートを放つための方法です。

一方、FORESTは身体の自然な使い方を行う事で、飛距離・確率を高める事を目指した理論です。

BEEFとの最も大きな違いは”S”と”T”にあたる部分。

Sweep&swayとTurnです。

Sweep & Sway

Sweepは、ほうきを掃く動きのように下半身が前に出る動き。

Sweepによって下半身は前に出ますが、上半身はその場に留まります。

よって、相対的に上半身がsway(傾いている)している状態になります。

わかりやすく解説されている動画をご紹介します。

↓↓

前に飛び、勢いよく体を反らせるSweep&swayの動きは、太もも後ろの筋肉(殿筋、ハムストリングス)が働きます。後ろの筋肉はよくアクセル筋と表現されます。

<殿筋>

従来の理論のように真っすぐ上に飛び、その場に着地する動きは、太もも後ろの筋肉と同時に前側の筋肉(大腿四頭筋)も働きます。前側の筋肉はよくブレーキ筋と表現されます。

<大腿四頭筋>

今倉氏によると、前・後の筋肉が一緒に働く事で、アクセルとブレーキを同時に踏んだ状態。と表現しています。

これでは効率良くエネルギーを生むことは出来ません。

Sweep&swayの動きによりアクセルである後ろの筋肉が強く働く事で、飛距離が伸びる事につながります。

Turn

“Forest”の”t”はturnです。

turnはシュートを打つ際に、ゴールに正対せず体を横に向ける動きを指します。

Turnを行う事で、押し出すために必要な大きな筋肉を使う事が可能になります

筋肉は大きな筋肉であるほど強い力を発揮し、身体の中心にある筋肉ほど効率よくエネルギーを発生させます。

リングに正対した状態でボールを押し出そうとした場合

・三角筋(腕を上に挙げる)

・上腕三頭筋(肘を伸ばす)

が主に働く筋肉になります。

Turnする事によってシュートする側の肩が前に出ると大きな筋肉が働きやすくなります。

具体的には

大胸筋

前鋸筋

の働きが増加する事が考えられます。

大胸筋は胸骨、鎖骨など身体の中心と上腕骨の上部を結ぶ大きな筋肉です。

前鋸筋は肩甲骨に広く付着するかつ、身体の中心に近い筋肉であるため強いエネルギーを発生させます。

Turnをする事で大きな筋肉が働き、シュートの飛距離が伸びる。

そして、飛距離を出すのは大きな筋肉に任せて、前腕や手首の周囲についている小さい筋肉は、力をコントロールする事に集中出来ます。

「ナチュラルパーフェクトシュート®︎」が飛距離を出すだけでなく、成功率を向上させる所以はこれにあるかもしれません。

ちなみに、記事冒頭で紹介した安間選手のシュートも「ナチュラルパーフェクトシュート®︎」にのっとったフォームになっている事がわかると思います。

「ナチュラルパーフェクトシュート®︎」をより詳しく理解するためには、今倉氏が理論の解説をしたDVDを購入する事をおすすめします。

DVDはAmazonでも購入可能です。

以下のリンクからチェックしてみて下さい。

↓↓

バスケットボール上達教材 ナチュラルパーフェクトシューティングシステム ~まったく新しいシュート理論~ 講義編

バスケットボール 教材 DVD ナチュラルパーフェクトシューティングシステム ~まったく新しいシュート理論~ レッスン編

バスケットボール教材 教材 DVD ナチュラルパーフェクトシューティングシステム2~まったく新しいシュート理論~精度の高め方 応用編

飛距離upに必要な下肢の筋力トレーニング

「ナチュラルパーフェクトシュート®︎」では筋力に頼らず、身体の自然な動きによりボールを飛ばす事が出来ます。

「筋力」に依存しないため、女子選手でもシュート飛距離を伸ばす事が可能になります。

しかし、筋力に依存しないとはいえ、身体を動かす運動である以上筋肉は必ず働き、そして筋肉量が多い方がより高いエネルギーが生まれることは間違いありません。

理論を理解し、身体の動かし方を習得した後、より遠くに・確率よくシュートするためには筋力トレーニングも必要だというのが筆者の考えです。

必要な筋肉は上述したように

・大胸筋

・前鋸筋

・殿筋

・ハムストリングス

です。

大胸筋は有名な筋肉で、腕立て伏せ、ベンチプレスなどのトレーニングで鍛える事が可能なため、この記事では割愛します。

それぞれのおすすめのトレーニング方法が紹介された動画をご紹介します。

<前鋸筋>

<殿筋>

※シュートにつなげるためには「大殿筋」を中心に行うことをおすすめします。

<ハムストリングス>

殿筋とハムストリングスは同時に活動する事が多く、紹介している動画の中でも重複しているものもあります。効果を感じやすいご自身にあった方法を探して実施してみてください。

殿筋、ハムストリングスのトレーニングを自重で行える方法をご紹介しました。

中学生以下の成長期の選手にとっては上記の方法で十分だと思います。

高校生以上の筋肥大が見込める年代の選手にぜひ取り組んでもらいたいトレーニングがデッドリフトです。

なぜ、デッドリフトがおすすめかを説明した記事を以下のリンクから確認できます。筋力upにより飛距離を伸ばす事を目指したい方は確認してみてください。

↓↓

シュートが届かない選手におすすめ。飛距離はこのトレーニングで伸ばせる

まとめ

女子選手でもワンハンドでシュートする事は世界の常識になっています。

ボースハンドシュートに比べて、ワンハンドシュートはメリットが多くあります。

ワンハンドシュートのデメリットである、飛距離の問題は最新の理論である

「ナチュラルパーフェクトシュート®︎」により解決する可能性が高い。

より飛距離を向上するためには筋力のupも重要で、鍛えるべき筋肉は

・大胸筋

・前鋸筋

・殿筋

・ハムストリングス

である。殿筋・ハムストリングスを鍛えるのに最も効果的なトレーニングはデッドリフト。

本記事が女子でもワンハンドシュートを打てる選手が増える事に少しでも役立つ事を願っています。

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