「ある分野で卓越したスキルを身につけるには
約1万時間の意図的な練習が必要である。」
これは”1万時間の法則”と言われる考え方です。
カナダの心理学者、アンダー・エリクソン氏の研究をもとにした
マルコム・グラッドウェル氏の著書、
『天才!成功する人々の法則』により紹介され、広まったとされています。
バスケットボールは習慣のスポーツと言われ、この法則はバスケットにおいても例外ではないでしょう。
しかし、体育館での練習時間には限りがあります。
さらに、ダッシュ、ジャンプ、切り替えしなど激しい練習を増やすことは障害発生につながります。
(詳しい内容を知りたい方は以下のリンクから)
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>>【ミニバス】これって練習のしすぎ?頻度はどれくらいが適切?対策は?
上達には練習時間の確保が必要。しかし、体育館での練習量を増やす事は怪我につながる。
誰しもが悩む問題だと思います。
そこで大事になるのが自宅での自主練習。
ほとんどの方は自宅での練習は
・ストレッチ、マッサージ等のケア
・ハンドリング練習
に限定して行っているのではないでしょうか?
本記事では、上記2つの項目だけでなく
・ドリブル
・シュート
・パス
・ディフェンス
バスケの基本スキルの自宅練習方法と、練習に必要なおすすめグッズをもご紹介します。
自宅でも”ドリブル”練習は可能
「自宅では音が響く、床が傷むからドリブル練習は出来ない」
これは過去の常識になりつつあります。
実用的なドリブル練習を可能にする商品を3つご紹介します。
ボールの感触を確認”ドリブルネット”
ドリブルネットを使用する事で、自宅・マンション内でもドリブル練習が可能になります。
実際に使用されている動画をご紹介します。
ドリブルネットを使用する事で、実際の公式球でドリブル練習が自宅でも可能になります。
細かく、正確なドリブルを練習するのには良い商品だと思います。
動画で実際に使用されていた商品はこちらです。
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もう少し費用を抑えたい方はこちらの商品もチェック
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ドリブルネットのメリット・デメリット
- マンションでも問題なく使用可能
- 公式球で実施できるため、感覚の確認に最適
- 細かく正確にドリブルする練習になる
- 強いドリブルの練習には不向き
- その場でのドリブル練習しか出来ない
- 高価
ドリブル筋を鍛える”サイレントボール”
近年注目を集めているのがサイレントボールです。
サイレントボールはウレタン製のボールで、触った感触はバスケットボールの革と全く異なります。
触った感触は異なりますが、ボールが床から跳ね返ってくる感触は近いものがあります。
上記の動画のように小さな音でドリブル練習が可能です。
自宅のちょっとしたスペースでドリブルと組み合わせたフットワーク・ムーブの練習も可能です。
サイレントボールはAmazonからも購入可能。
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また、屋外ゴールでバスケット練習する方は
・リングにボールが当たる音
・ドリブル音
による騒音トラブルを気にする方も多いと思います。
筆者は実際にサイレントボールで屋外ゴールで使用したところ、屋内にいる家族はドリブル音もリングに当たる音も全く聞えなかったとのことでした。
軽いボールのため長距離からのシュートは風で流されるため練習にはなりません。
が、フィニッシュスキルの練習当等に十分使用できるように感じます。
サイレントボールのメリット・デメリット
- 動きながらのドリブル練習も可能
- 強いドリブル練習で筋トレ効果
- 屋外練習でも活躍
- 安価
- 実際の感触とは異なる
- 商品によっては表面素材がポロポロ落ちるとの口コミも
- マンションの2階以上で使用可能かは不明
良いとこどり”roombasketball ドリブルセット”
日本のほとんどの公式試合球とされるメーカー”モルテン”から発売されている室内ドリブルグッズがあります。
それがroombasketball ドリブルセットです。
バスケットを深く愛するバスケ芸人である麒麟・田村さんもX上でこれを絶賛していました。
お子さんが実際に使用し、その効果を動画付きでポストしている方もいらっしゃいます。
以下モルテンの公式ページで購入可能です。
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“パス”を自宅で鍛えるコツは?
良いパスを出すためには
・強いパスを出す筋力
・素早く状況を把握する視る力
が欠かせません。
パスに必要な前鋸筋を鍛える
強いパスを出すのに必要な前鋸筋を鍛える事は自宅でも可能です。
以下の動画のようにトレーニングを行うと強いパスを出せるようになります。
また、バンドやチューブなどを使用するとより効果的なトレーニングが可能になります。
動画で使用されているチューブは前鋸筋だけでなく、肩周りのインナーマッスルを鍛えるのに非常に有効なアイテムです。
医療機関やスポーツ現場でも重宝されています。
以下のリンクからプロの治療家も使用する商品チェックする事が出来ます。
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色によって強度は変わりますが、前鋸筋・インナーマッスルを鍛えるために黄色、赤で十分です。
前鋸筋と強いパスの関係を解説した記事もありますので、詳しく知りたい方は以下のリンクから確認してみて下さい。
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>>【バスケ】おじぎしないパスを出す!パスを強くする筋肉はこれだ!
パスに必要な視る力と協調性
強いパスを出すための筋力があっても試合中に良いパスを出せるとは限りません。
・味方がフリーになった瞬間を見逃さない”視る”力
・視覚情報と連動して適切に手を動かす協調性
が備わっているとパスの上手な選手になれるでしょう。
そんな能力を鍛えるのにうってつけの道具がリアクションボールです。
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自宅で遊び感覚で練習可能なので非常におすすめです。
また、パスの能力を鍛えるだけでなくディフェンスの能力upも期待できます。
“シュート”の飛距離はトレーニングで伸ばす
瞬発力upで飛距離向上
バスケットリングの高さは305cm。ミニバスリングでも260cmと高い位置に設置されているため、高いジャンプ力をもったプレイヤーは当然有利になります。
シュートの確率upや相手からのブロックを避ける事が出来るでしょう。
ジャンプ力を向上させるためには全身の筋力を爆発的に収縮させる能力、いわゆる瞬発力が必要です。
(バリスティックトレーニング、プライオメトリック能力といいます。)
ジャンプに必要な瞬発力を鍛えるのにおすすめなのが”プライオボックス”です。
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このプライオボックスを使用すると、ジャンプ力upに有効なボックスジャンプというトレーニングが可能になります。
ボックスジャンプトレーニングのメリットは以下の通り
- ジャンプに必要な瞬発力(バリスティック能力)を向上させる
- 着地の衝撃を加えずにジャンプトレーニングが出来る
- 自宅、マンションでも実施可能(降りる時は静かに)
正しいシュートはスクワットorデッドリフト??
大人気バスケ漫画、スラムダンクの主人公である桜木花道は全国大会前にジャンプシュートの特訓を行いました。
桜木が作中で語ったシュート成功のコツは
「下半身がさぼった時は絶対入らん」と語るように、下半身から大きな力を得る事が重要です。
シュートの飛距離は筋力が全てではないですが、
下半身の筋力は当然必要なためトレーニングする事をおすすめします。
下半身のトレーニングとして王道なトレーニングはスクワットとデッドリフトです。
どちらも効率の良いトレーニングですが、よりシュートにつながりやすいトレーニングはどちらでしょうか??

正解はデッドリフトです。
本格的なトレーニングは、バーベルやパワーラックがないと実施出来ません。
しかし、家庭で準備出来るようなバーベルが1本あるだけでデッドリフトの動きを練習する事はできます。
具体的には、シュート飛距離向上に欠かせない、殿筋を使ったヒップヒンジの動き(股関節を軸にうごく動き)を身につける事が出来ます。
以下のようなバーベルがおすすめです。
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デッドリフトがどんなトレーニングかわからない方はメリットや方法を解説した記事もありますのでまずはこちらの記事から読む事をおすすめします。
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>>【バスケ】シュートの飛距離を王道トレーニングで伸ばす!!
バスケの基本”ハンドリング”を鍛える
紹介してきたドリブル、シュート、パスの技術を活かすためには基本的なハンドリング能力(ボールを滑らかに扱う能力)が必要です。
ハンドリング能力は繊細な指先・掌の感覚が優れている必要があります。
筆者が探した限り、ハンドリング能力を鍛えるためのアイテムは以下のようなものになると思います。
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ボールにあえて滑るカバーを取り付けることで、ボールを扱う難易度を上げる商品です。
2024年8月に発売された新しい商品で、バスケット経験者にとってもあまり馴染みのない商品かもしれません。
しかし、プロバスケチームライジングセファー福岡が監修している商品だそうで、Amazon、Yahoo!、楽天でもランキング1位を獲得した実績のある商品だそうです。
筆者は実際に使用した事がありませんが、世界一ハンドリング技術が高いと言っても過言ではないカイリー・アービング選手の練習方法を参考にすると、効果が期待できる商品だと推察できます。
カイリー選手は高校時代、ビニール袋をボールにかけてハンドリング・ドリブル練習を行ったとインタビューやドキュメンタリー番組で語っていたそうです。
ボールのグリップを意図的に悪くする事で、指先の繊細な感覚を強化できると言われています。
“ディフェンス”を強化する体幹と殿筋
自宅でディフェンス能力を強化する事も可能です。
理学療法士として活動する筆者はこの部分が専門分野です。
ディフェンスに必要なフットワークと反応速度を鍛える事に焦点を当てます。
サイドステップを生み出す殿筋
ディフェンス力向上にサイドステップは欠かせません。
早く、力強いステップを生み出すのは殿筋です。

自宅で殿筋をハードに鍛える事を可能にするのがスライドボードです。
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正しく使用すると、自宅で行っているトレーニングとは思えないほどハードトレーニングを行う事が出来ます。
筆者が勤務する整形外科クリニックでもアスリートに実践してもらう事がありますが、ほとんどの選手が嫌な顔をします。(すごくきついので・・・。)
また、正しく殿筋を効かせて実施するためには正しいパワーポジションを取れていることが必須です。
パワーポジションに自身のない方は以下の記事を確認してみて下さい。
自分がパワーポジションを上手く取れていない原因を知る事が出来ます。
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>>バスケ上達の鍵。「パワーポジションがとれない」は理学療法士が解決
素早い反応をを鍛える
強い下肢筋力を持つ足の速い選手でも、反応が遅いとスピードを活かす事が出来ません。
反射神経を鍛えるのは、パスの項目でもご紹介した以下の商品がおすすめ。
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まとめ
本記事では自宅でもバスケットの基本スキルを向上させる方法、グッズをご紹介しました。
紹介したグッズを改めてまとめておきます。
TIGORA(ティゴラ) バスケットボール 練習器具 ドリブルネット

スキルズ(SKLZ) リアクションボール キャッチトレーナー
GronG ダンベル 可変式 5kg 10kg 20kg 2個セット バーベルセット 筋トレ
【プロバスケチーム監修】slippery socks バスケ ドリブル 練習用 滑る ボールカバー
自宅での練習により獲得したスキルは選手の大きな自信につながります。
選手を見守る保護者の方は一生懸命、口出しするよりも選手自身が積極的に取り組める環境をしっかり用意する事がなにより大切だと筆者は思います。
本記事が、スキルだけでなく、選手の自立心を育む事のきっかけになってくれる事を願っています。
また、本記事では全て上手くなるための「練習」についてフォーカスしましたが、試合で最大限のパフォーマンスを出すためには、自宅でのケアも欠かせません。
別の記事では自宅でも出来るケア方法や道具をまとめていますので参考にしてみて下さい。
↓↓
【バスケ】自宅でできる疲労回復ケアと道具|現場で使うおすすめ

最終更新日:2025/10/02
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