“クロスステップ”が遅いのは可動域のせい??
バスケットの1対1のディフェンスでは相手のシュート、パス、ドリブルの3つを防ぐ事が求められます。
相手選手の能力が高く、レベルの高いハンドラーであればドリブル・ドライブを防ぐ事は容易ではありません。
相手のスピードが高ければ必ずクロスステップでついていく必要があります。
「サイドステップで守るのは得意だが、並ばれたらファールしてしまう」
「ハーフコートディフェンスは得意だけどオールコートディフェンスは苦手」
などの悩みを持った選手はクロスステップが苦手かもしれません。
クロスステップがスムーズになるためには股関節の可動域が必要です。
※クロスステップの練習の前にディフェンスの基本姿勢となる「パワーポジション」がうまくとれないとクロスステップはうまくなりません。
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・クロスステップではどんな股関節の可動域が必要か。
・クロスステップ上達に必要なストレッチ・トレーニング方法
クロスステップに必要な股関節可動域
「股関節の可動域」と聞くとイメージするのは下の写真のような動きではないでしょうか?
上の写真はお腹と太ももがどれだけ近づけるかをみた動きで、
股関節の「屈曲」と言います。
下の写真は足をどれだけ外に開けるかをみた動きで、
股関節の「外旋」と言います。
どちらもバスケット選手にとって大事な動きになるため、可動域を確保するために、ストレッチやケアを行なっている方が多いのではないでしょうか?
しかし、クロスステップに焦点を当てて考えて見ると、異なる方向の可動域が必要になります。
ディフェンスからみて右側にクロスステップする場合
上の写真のような動きになります。
この時の股関節の動きは
左足:屈曲・内転・内旋
右足:内転
逆にステップする場合は当然ですが反対になります。
これらの可動域が不足していると、大きな一歩が踏み出せなくなり、相手について行けなくなってしまうわけです。
股関節”内転”と”内旋”の違い
“内転”と”内旋”は言葉も動きも似ているため混同してしまう方が多くいます。
内旋:足が内側に向かってくるっと回転する動きで、上図の茶色の矢印のような動きです。
内転:足が内側に向かって移動する動きで、上図の赤色の矢印のような動きです。
似ている動きですが、働く筋肉、可動域制限の原因が異なります。
股関節内転の制限因子
股関節の内転は足が内側(反対側)に動く動きです。
そのため、下図に示した外側にある筋肉(大腿筋膜張筋)が硬くなり、柔軟性を失うと内転が制限されてしまいます。
大腿筋膜張筋のストレッチ、マッサージ方法が解説されている動画をご紹介します。
20〜30秒程度静止するように心掛けて下さい。
股関節内旋の制限因子
足が内側に回転するように動くのが内旋です。
反対側の動きである、外旋を起こす筋肉であるおしりの筋肉(大臀筋、深層外旋筋)が硬くなることで内旋は制限されます。
大腿筋、深層外旋筋のストレッチ方法が解説されている動画をご紹介します。
20〜30秒程度静止するように心掛けて下さい。
20〜30秒程度静止するように心掛けて下さい。
股関節内転を起こす筋肉
可動域制限がないにも関わらず、クロスステップがうまくいかない場合もあります。
その原因になりうるのが、股関節内転を起こす筋肉の働き低下です。
下図のように走行する股関節内転筋群が働かないと、足が思うように動かずステップが遅くなってしまいます。
内転筋の鍛え方を解説されている動画をご紹介します。
回数・セット数は無理のない範囲でお願いします。
股関節内旋を起こす筋肉
内転と同様に内旋を起こす筋肉の働きもステップをスムーズに行うために重要です。
股関節内旋を起こす筋肉は
中殿筋、小殿筋です。
内旋筋の鍛え方を解説されている動画をご紹介します。
まとめ
バスケットにおいて、対戦相手のレベルが上がれば、必ずクロスステップを使用してディフェンスをする場面が多く発生します。
ディフェンスはシュートと異なり、好不調の波が少ない事から、力を入れて練習しているチームは多いかと思います。
一生懸命練習した努力が、しっかりと成果につながるためにも上述した可動域がきちっと確保されているか?筋肉の働きは十分か?を是非確認してみて下さい。
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