バスケットにおいてドリブルは重要なスキルです。
ドリブルの役割は
・相手ディフェンスを抜いて、ゴールにつながる”ドライブ”
・トランジションの先頭を切ってボールを前に運ぶ”プッシュ”
・相手ディフェンスからボールを取られないように行う”キープ”
など、求められるスキルは状況により若干異なります。
しかし、全てのドリブルに共通する重要な事は“ドリブルを強くつく”ことではないでしょうか?
そのように誰もが一度は指導を受けている事でしょう。
筆者は数えきれないほど指導を受けました。
それでは、強くつくためにどんな事をしたら良いでしょうか?
「強くつく練習をする」
以外に思いつくでしょうか?
一生懸命練習する事で、ある程度改善は見込めます。
加えて、正しい肩甲骨の動き・働いている筋肉を少し意識するだけで練習の効率がさらに伸びます。
「強いドリブルを習得し、優秀なボールハンドラーを目指したい。」
「ドリブルをスティールされる事が多く悩んでいる。」
などの選手はぜひ最後までこの記事を読んで肩甲骨を動かしてみて下さい。
・ドリブルを強くするために必要な身体の動き
・ドリブルを強くするために必要な筋肉とトレーニング方法
ドリブルで最も動くのは肩甲骨
ドリブルは体幹や下肢と連動した動きも必要ですが、
強いドリブルをつく事に焦点を当てると、上肢の動きが重要になります。
上肢は以下の部分が動きます。
この中でも特に重要なのは肩甲骨の動きです。
人の身体には多くの筋肉があります。
筋肉は見た目が大きいほど強く大きな力がを発揮する事が出来ます。
人の身体は中心(体幹)に近づくほど大きな筋肉がついている傾向にあります。
つまり、肩甲骨から動くドリブルは強く・速いドリブルになりやすいと言えます。
ドリブルが上手でない選手の多くは、上肢の末端である、肘・手関節を使い、こねるようにドリブルをしている選手が多いように感じます。
一方、ドリブルの上手なNBA・Bリーガーの選手は、
肩甲骨・肩から動きボールを押してるように見えるはずです。
ドリブル時の肩甲骨の動きとトレーニング
肩甲骨は肋骨上に浮遊し、筋肉にのみ支えられているため様々な方向に動きます。具体的には
・上方回旋
・下方回旋
・挙上
・下制
・外転
・内転
・外旋
・内旋
とういう動きをします。
特にドリブルで重要な動きは赤字で示した、挙上と下制です。
以下の図は肩甲骨を背中から見た図で、挙上と下制の方向を示しています。
その言葉とおり、肩甲骨が上に動くのが挙上、下に動くのが下制です。
ドリブルを「つく」時は下制、跳ね返ってきたボールを「ひく」時は挙上します。
挙上を出す筋肉
挙上に働く筋肉は
・僧帽筋(上部繊維)
・肩甲挙筋
・小菱形筋
です。下図のように走行しています。
トレーニング方法が解説された動画をご紹介します。
下制を出す筋肉
下制に働く筋肉は
・小胸筋
・鎖骨下筋
・僧帽筋(下部繊維)
です。下図のように走行しています。
鎖骨筋・小胸筋は前面に存在します。
僧帽筋は後面に存在します。
トレーニング方法が解説された動画をご紹介します。
トレーニングの注意点
挙上の注意点
挙上で働く肩甲挙筋・僧帽筋上部は一般的に”肩こり”を引き起こす事で知られています。
そのためセット数・回数を増やしすぎて、筋肉の張りが強くなりすぎると肩こりが発生するなどの弊害が起きる可能性があります。
さらに、肩甲挙筋・僧帽筋上部が硬くなってしまうと、”下制”の動きを阻害します。
ドリブルを”引き上げる”挙上は、ドリブルを”つく”下制に比べて小さい力で十分です。
「一生懸命鍛えるよりも、しっかり動くようにする。」程度に考えて取り組んでみて下さい。
硬くなりすぎないよう、ストレッチも併せて実施する事をお勧めします。
実施方法が解説された動画をご紹介します。
僧帽筋上部、肩甲挙筋を特に実施してみて下さい。
下制の注意点
“ドリブルをつく”ためには大きな力が必要です。
下制に働く小胸筋、鎖骨下筋、僧帽筋(下部繊維)の中で最も大きい筋肉は
僧帽筋(下部繊維)です。
そのため、僧帽筋の筋力が最も重要です。
むしろ、小胸筋、鎖骨下筋は硬くなりやすい筋肉として知られており、筋力低下するよりも、硬くなって働きを失っている場合が多いです。
小胸筋、鎖骨下筋はトレーニングするよりも、マッサージの方が重要です。
上で紹介したトレーニングに僧帽筋しか入っていなかったのはそのためです。
マッサージの方法が解説された動画をご紹介します。
↓スタートから2:17までが重要です
まとめ
ドリブルを強くつくための動きに必要な動き、トレーニングをご紹介しました。
・ドリブルで最も大切なのは肩甲骨の挙上・下制
・挙上で働くのは肩甲挙筋・僧帽筋上部・小菱形筋(肩甲挙筋・僧帽筋上部はストレッチも必要)
・下制で働くのは僧帽筋下部繊維、小胸筋、鎖骨下筋(小胸筋、鎖骨下筋鍛えるよりほぐす)
でした。
この記事を参考に強いドリブルをつくハンドラーを目指してみて下さい。
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