小学生がスポーツを楽しむ環境として一般的なスポーツ少年団。
ミニバスケットにおいては主流の活動場所と言っても良いかもしれません。
少年団活動は、コーチ・保護者の協力の元に成り立っているため、安価でも大会に参加できるなど多くのメリットがあります。
一方、以下のような問題が起こる事もしばしば。
・保護者の負担が大きすぎて家庭内がギスギス
・団員同士のケンカ
・コーチとの衝突
・保護者同士のトラブル
・競技へのモチベーション低下
上記のような事が積み重なった結果、
「もうミニバスを辞めたい・・・・」
とお子さんから言われる場合も珍しくない事でしょう。
そんな時に親としてどんな風に対処するべきでしょうか?
・子供の気持ちを尊重してすぐに辞めさせる?
・説得して最後まで続けさせる?
・一旦、少年団を離れて考えてみる?
・とことん話を聞いてみる?
色々な対処方法が考えられます。
その子自身の性格や競技レベル、周りの環境によって最善の策は異なるため正解はありません。
筆者はミニバスコーチとして普段より様々な子供と向き合っております。
今回の記事では、子供が「少年団ををやめたい」
と話してきた時に何を考え、どのように対処するべきかをコーチ目線で考えてみました。
子供がやめたいと言ってきたらまずは話を聞く
まず行うべきは、子供の話・意見に耳を傾けること。
そして、子供がなぜ「やめたい」のかをクリアにする事。
これが一番大切です。
続けるように説得するべきか?すぐにやめさせるべきか?の判断はこのステップなしに行う事は出来ません。
子供がやめたくなる理由は以下のものが多いです。
・他団員からのいじめ
・技術・体力が向上しない、やりがいを感じない
・コーチが怖い・信頼出来ない
・もっと強いチームでプレーしたい
・大きな挫折を味わい、心が折れてしまっている
・バスケットの他にもやりたい事がある
他団員からのいじめ
「○○にひどい事をいつも言われるのが嫌だからもうバスケに行きたくない。」
「みんなにいつもバカにされるからもう辞めたい。」
これが一番深刻な問題です。
子供自身の気持ちだけで解決できるものではなく、根本的な解決をするためには他の子供・保護者との話し合いも必要になるためです。
いじめ・衝突の原因は以下のようなものが多いです。
①自分だけ突出してスキル・身体能力が高い、又は低い
②コミュニケーションが苦手
③他団員がいじめっこ気質
などが挙げられます。
①に当てはまる突出した存在はどうしても「嫉妬」の対象になります。
負けたくない、悔しいという気持ちは上手にエネルギーに変える事が出来れば良いのですが、間違った方向にエネルギーを使うことでいじめや衝突につながってしまいます。
また、特に上手な子が多いチームに起こりがちなのは、突出してスキルが低い子に対しての当たりが強い事で問題になる事があります。
両方とも、周りと明らかに違う事で良くも悪くも目立ちます。
その周りとの違いにより問題が起こってしまうケースです。
②子供の特性は様々で、小学生の頃には周りと話すのが苦手な子は珍しくありません。
自分の気持ちを伝えるのが苦手で周りと上手くコミュニケーションを取れない。
それがいじめに発展する事もあり得ます。
これはスポーツ現場に限った事でなく、子供同士のトラブルとしてよく起こります。
③その子自身に非がなくてもトラブルを抱えてしまう場合もあります。
いじめっこ気質の子も色々な経験をして大人になっていきますが、他者を攻撃する事で、自分の価値を高めようとしてしまう場合があります。
もし、いじめが原因になっている場合は以下の記事から親が出来る具体的な行動方法についてまとめましたので参考にしてみて下さい。
↓↓
>>ミニバス少年団で子供がいじめに遭ったら?保護者はどう対応する?
技術・体力が向上しない、やりがいを感じない
毎日のように一生懸命練習している。家でも自主練もする。
なのに・・・・体力・技術は思ったように向上しない・・・・。
これ、決して珍しい事ではありません。
技術や体力はその子によって伸びる時期は大きく異なりますが、
せっかく一生懸命やっても上手くならないと心が折れてしまいます。
技術や体力を伸ばすのはコーチの仕事ですが、
親が出来ることも少なからずあります。
この原因に悩んでいる方は以下のリンクを参考に、普段のお子さんとの接し方を確認してみて下さい。
↓↓
>>【ミニバス】子供が上手くならない・・保護者のすべき事は?
コーチが怖い・信頼出来ない
バスケットボールのような室内競技はコーチの声が選手に届きやすく、試合中でも厳しく指導される場面を多々見かけます。
そして、完全に主観的な意見ですが、私の耳には
「バスケットのコーチって怖い人多くない??」
と言われる事がなぜか多いです。
ミニバスの指導者は少年団であれば、ボランティアコーチが担っている事がほとんどです。
「怒る」事が指導だと思っている方も存在します。
もし、お子さんのやめたい理由が「コーチの人間性」にある場合は対処に迷う事でしょう。
これにも具体的な行動方法がありますので参考にしてみて下さい。
↓↓
>>【少年団】怖い、信頼出来ないコーチとのトラブルどう解決する?
もっと強いチームでやりたい
バスケットボールは、はっきりと勝ち負けが決まるスポーツです。
頑張って練習しているからには勝ちたい。
そう思って練習に取り組んでいる選手が多いはず。
しかし、バスケットをプレーする理由は人によって様々。
・楽しみたいだけ
・身体を動かせればいい
・痩せたい
・チームに所属しているだけで満足
勝ちたい意欲が強い子は周りと意見が合わない事で、勝てるチームでプレーしたいと思うようになる子もいます。
昨今の流れでは日本バスケ協会 (JBA)も正当な理由があれば移籍を認めています。
この問題に直面している場合は、
・移籍する正当な理由に当たるのか?
・移籍にあたって考えなくてはいけない事は?
・具体的な手続きは?
これらを確認するようにしてみましょう。
以下の記事で確認する事が出来ます。
↓↓
>>【ミニバスの移籍】事前に考えるべき事、必要な手続きをご紹介
大きな挫折を味わった
「絶対に勝ちたい試合に勝てなかった・・・」
「レギュラーに選ばれなかった・・・・」
「怪我して満足にプレー出来ない・・・」
これらにより心が折れてしまい「やめたい」まで発展することもあります。
程度の大きさにもよりますが、この挫折だけが問題であれば、是非乗り越えてバスケットを続けてほしいなと筆者は願っています。
その理由や親が出来るサポートについてまとめた記事は以下で確認出来ます。
↓↓
バスケットの他にもやりたい事がある
上記に紹介した原因は全くなく、バスケットよりも好きな事、挑戦してみたい事がある。
こんな理由で「やめたい」と思う子もいるでしょう。
筆者の意見としては、子供が自ら「やりたい!!」と思う事は是非尊重してあげてほしいと思います。
ただ、本当に上述したような理由がない場合は、バスケットも辞めずに新しい事も並行して始めてみる事をおすすめしたいと思います。
家庭の事情や本人の体力的に無理がなければ、たくさんの事を経験するのはすごくメリットがあります。
競技特性の違うスポーツを行う事で、様々な筋肉・神経の発達が促されどちらのスポーツのレベルupにも繋がると近年では言われております。
スポーツ大国アメリカでは一般的な考え方でトップアスリートとして活躍する選手の多くは、他競技の経験がある選手が多くいます。
NBA選手も例外ではありません。
・マイケル・ジョーダン 野球、アメフト
・レブロン・ジェームズ アメフト
・コービー・ブライアント サッカー
・アレン・アイバーソン アメフト
・ジョエル・エンビート バレー
・スティーブ・ナッシュ サッカー
・トレイシー・マグレディー 野球
・ステフィン・カリー ゴルフ
・ドリュー・ホリデー バレー
・八村塁 野球
日本でも育成年代には様々な競技を経験させるマルチスポーツは広まりつつあります。
また、スポーツだけでなく、音楽・芸術などの習い事もスポーツ能力向上に役立つかもしれません。
・音楽によりリズム感が養われる。
・書道により集中力がつく。
・絵を描く事により想像力や注意力が増す。
こんな効果が期待できるかもしれません。
また、新たに始めた事が今後の活動のメインになったとしても、バスケットがその新たな習い事のプラスに働く可能性が十分あります。
可能な限りどちらも経験する道を探してみてはいかがでしょうか?
まとめ
子供がバスケットをやめたい。
そんな悩ましい問題が起きたら、まずはお子さんの話を聞き、原因を探りましょう。
多い問題は、
・他団員からのいじめ
・技術・体力が向上しない、やりがいを感じない
・コーチが怖い・信頼出来ない
・もっと強いチームでプレーしたい
・大きな挫折を味わい、心が折れてしまっている
・バスケットの他にもやりたい事がある
でした。
原因を探って、親が出来るのはその解決方法を一緒に考えてあげること。
親が出来るのはそこまでです。
後悔のない道を歩むためにはに自分自身で決断する必要があります。
「やめる」「やめない」の最終的な判断はお子さん自身に任せましょう。
お子さんは日々、戦っています。
暖かい目で見守り、お子さん自身がベストの決断をできるようサポートしてあげる事が親の役目だと思います。
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